2月14日 手作りGO |
2/14 ST. VALENTINE'S DAYだ!
この1日で、男の価値は決まるといっても過言では無いだろう。
・もらったチョコの数。
・もらったチョコの種類。
・どんな人からもらったか。
・どんなシチュエーションでもらったか。
・もらった後の自分の言動。
あの1日で、男がどんな人間なのかだいたいの想像がつく。
変な自己紹介をされるより、そっちの方が説得力がある。
もう、2/14は男の履歴書と言えるであろう。
ちなみにオレのことは聞くな。
オレは義理と人情で生きる男だ。
その通りの結果だったと言っておこう。
欲しかった女性からはもらえなかった。
そんな訳で企画発動。
『自分たちに渡そう! そう、愛のチョコを』作戦!
この作戦はこんな一言から始まった。
A 「うおおお、テストが終わった! 今夜は飲み明かすぞぉー!」
B 「じゃあ、Aの家で5時からってことで!」
・
・
・
以下、A宅・・・ (お兄、A君、B君)
キムチ鍋を食いながら、酒を飲む。 いや、酒を煽る。
A 「なぁ、今日ってバレンタインだよな・・・。」
お兄 「それは禁句だぞ。 そのビールとってくれ。」
B 「禁句ってことは、お兄は不作か?」
お兄 「オレは義理と人情で生きる男だ!」
B 「義理チョコだけってことか。情けねぇ〜。」
お兄 「そんなことは無いぞ。」
B 「なに、本命もらったのか!?」
お兄 「・・・ありがとうチョコを・・・」
B 「バーカ、それを義理と言うんだ。」
お兄 「いや、あのチョコは人情だ。 そういうお前らは?」
B 「じゃあオレも義理と人情チョコだけ。」
お兄 「いや、Bよ。 お前に義理はあっても人情は無い。」
B 「なら義理と人情の境界線って何?」
お兄 「・・・知らん。 言ってみただけ。」
B 「そういやA、今年は?」
A 「・・・あぁ? もらったよ。」
お兄、B「あぁ?!」
A 「バイト先のおばちゃんから昨日もらった。」
B 「なんだ、お前も『義理と人情』かよ。」
A 「いや、手作りだったんだけど・・・。」
お兄 「・・・・・。」
A 「・・・・・。」
B 「・・・・・。」
B 「いやぁ〜、テストの後のウイスキーはうまいなあ。」
A 「酒がうめぇよ・・・。」
お兄 「あぁ、そうだな・・・。」
深くは考えたくないので、酒をあおってAの発言は忘れましょう。
A 「つまり、全員、お目当てからはダメだったのか。」
お兄、B「・・・うん。」
全員 「はぁ・・・。」
お兄 「バカヤロー! お前達暗いぞ。
チョコの一つや二つが何だ!
そんなに欲しけりゃオレが作ってやるよ。」
B 「いらないよ。」
A 「オレはちょっと欲しい。
お兄、お前作り方知ってるの?」
お兄 「あんま知らねぇー。
削って、溶かして、固めりゃいいんだろ。」
A 「今、オレらで作ってみねぇ?」
B 「ほぅ、面白そうだな。」
お兄 「じゃあ、やってみるか!」
そんな訳で哀れな男3人衆の
どきどきバレンタイン作戦GO!
Aの家には板チョコ1枚と、ダース1箱、(義理)チョコがありました。
全部まとめると意外と量があります。
作れそうです。
とりあえず、これらのチョコを全て削りましょう。
包丁は一本しかないので交代で削るべし。
残りの2人は、スキーのモーグル(録画)を見ながら酒を飲む。
まずはオレ、お兄が切り始める。
「ダース」を削ることにしたが、一つ一つ分かれているため切りづらい。
まぁ、なんとか終了。
次、Bが切り始める。
しばらくしてBの声が聞こえた。
B 「あ、やべ。」
お兄 「どうしたん?」
B 「指切った。」
A 「おいおい、お前の血なんざチョコに入れないでくれよ。
病気がうつりそうだ。 大丈夫か?」
B 「大丈夫。」
A 「いや、チョコは大丈夫なの?」
B 「お前殺す。」
どうやらチョコには少しBの血が入ってしまったようです。
だが、後で溶かすときに加熱殺菌されるはず。
Bが性病だったとしても大丈夫だろう。
むしろ、血がいいダシになる。(←本当か?)
Bが負傷してしまったため、Aに交代。
A 「これ切ったら溶かすんだろ?
どうやって溶かすの?」
お兄 「生チョコとかだったら沸騰した生クリームを入れて溶かすんだけど
基本は湯せんで溶かす。」
A 「え、生チョコ? どんなヤツ?
それ、食いたい。」
お兄 「生クリームあるの?」
A 「無いけど牛乳ならある。」
お兄 「牛乳じゃ無理。」
A 「何かで代用効かないのか?」
お兄 「分かんね。 生チョコ食いたかったら実家に帰ったとき
ゴディバとか行けばいいじゃん。」
B 「そういう店に土足で入りこめるのはお前だけだ。
オレらのキャラじゃ入れない。」
B 「オレは、生チョコじゃなくてウイスキーボンボンが食いたい。
ここにウイスキーあるし。」
A 「あぁ、いいね。それ。 お兄、どうやって作ればいいの?」
お兄 「むぅ〜、分かんねぇなあ。」
B 「中に酒入れなくても最初っから混ぜておけばいいんじゃない?」
お兄 「じゃあ、その方向で。」
さぁ、それでは溶かしましょう。
湯せんを作って、根性で溶かすべし。
道具が無いので、割り箸でGO!
ふおおおおお!
・
・
・
溶けません。
だんだん全員がキレてきました。
全員 「うおおっ、むかついたぞ。 溶けねぇーー!」
A 「電子レンジを使おう!」
お兄 「ナイスアイデア。 ビバ電子レンジ!」
電子レンジに運命を託します。
ピ、ピ、ピ、ピ、、、ポーン!
おっし、溶かしてくれたか、電子レンジよ?
どきどきしながら見てみる
結果を言うと、ダメだった。
電子レンジを殴りたくなった。
いや、電子レンジに罪は無い。
ヤツにまかせてしまったオレ達が悪かった。
許してママ。
レンジのおかげで、色が変になった気がする。
なんかどす黒いぞ。
まぁ、深くは考えるな、負け犬3人衆。
がんばって自力で溶かせ!
A 「オラオラオラオラオラオラ!」
B 「無駄無駄無駄無駄無駄無駄!」
よし、溶けたぞ。ヤレヤレだぜ。
そして、予定通り酒をぶち込む!
これで、本当に良いのか?
不安になり味見。
むぅ、何かが足りないぞ。
ピーナッツでも入れてみるか。
「柿の種」の中のピーナッツを投入。
しかし、勢い余ってAが「柿の種」そのものを1袋入れてしまう。
お兄 「ファーーーック! お前、今のわざとやっただろ!」
A 「そんなことは無い。 それに柿の種チョコもある世の中だ。
いいだろ。それくらい。」
B、お兄 「良くない!」
それでは冷蔵庫で固めるべし!
しかし、一刻も早くチョコが食いたい我ら負け犬3人衆。
冷凍庫を使うべし! (←絶対に間違っている。)
20分経過。
さぁ、どうだ!
愛の手作りチョコの完成だ!
食べてみる。
ぶはあぁっ!
よく分からない味だが、これだけは確かだ。
マズイ!
マズイっす。
こんなのに愛は感じられん。
微妙に塩辛い。
誰もが2口目を食おうとせず、TVを見る。
すると、TVから『とろけるシチュー』のCMが!
「あらぁ〜、家はとろけてるわよぉ。」
「S&Bとろけるシチュー」
これだ!
とろけていないから、愛が感じられないのだ!
決定! チョコを溶かすべし!
もう一度、電子レンジを使うべし!
ピ、ピ、ピ、ピ、、、ポーン!
なんで、失敗したことをもう一度繰り返すのだろうか?
電子レンジではチョコは溶けない。
学習能力ゼロである。
酔っていたせいだろう。
開けてみる。
やはり溶けてない。
いやーん。
うおおおっ、早く「とろけるチョコ」が食いたいぞ。
そんな時にナイスアイデアが浮かぶ!
「鍋に入れよう!」
そう、我ら負け犬3人衆はキムチ鍋を食べながらチョコを作っていたのだ。
キムチ鍋に入れればチョコのナイスな甘味とキムチの辛味が
ベストマッチして、いや〜ん、まいっちんぐ。
ユリ=サカザキ萌えってなるはずだー!
本当にそうか?
絶対に違うぞ。
やめろよ、お前達。
今ならそう言える。
しかし、あの時は全員酔っていた。
何も考えずにチョコを鍋にぶちこむ。
そして、ベランダに出てオオカミ的な咆哮である。
お兄 「うちは、とろけてるわよーーー!」
AもBもベランダに出て、口々に変なことを叫び始めた。
A 「柿の種の柿と、キムチ鍋のカキがぁ〜 あへあへあへ。」
B 「バレンタインが何だ! オレ達はチョコ鍋だーー! ぐひー。」
何をやっていたのだろうか?
今考えると本気でヤバイ。
よく、あんなに叫んでいて警察を呼ばれなかったものだ。
田舎万歳!
一言、断っておこう。
私達、変な薬は使っていません。
アルコールしか使ってません。
外の空気に触れて、少し気分が落ち着きました。
部屋の中に戻って鍋の様子を見てみましょう!
これはーーー!
く、 黒い!
鍋が黒くなってる。
中が良く見えない。
そうか、これこそ闇鍋だ!
闇鍋だー!
闇鍋ならば、闇鍋の礼儀を守らなくては!
色々入れるべし!
A、B、お兄でベランダに出て、一人制限時間2分で色々入れよう!
<ルール>
食える物ならなんでも良し!
2人はベランダで待機。 見ちゃイヤん。
<順番>
先鋒、A
中堅、お兄
大将、B
まずは、Aが行く。
2分後。
次はオレの番だ!
お兄 「待ってろ!
今、美味い物を入れてやるからな!」
そう叫んで、部屋の中に突入。
さっきより、鍋が黒い気がする。
気のせいだろう。
と思い込むことにしたが、周りを見渡すとさっきと調味料の配置が違う。
特に、中濃ソースの位置が変だ。
さっきの2分の間にAの野郎は中濃ソースを入れたに違いない。
このやろう。
調味料はイエローカードだろう。
具だけにしろよ。
オレも調味料を入れようかと思ったが、
それをやるのは諸刃の剣なので遠慮した。
素直に具を探す。
制限時間は2分だ。
あまり時間は無い。
何も考えずに近くの物をどんどん入れる。
・パスタ10本程度。
・冷凍たこ焼き。
・冷凍シューマイ。
・ウインナー
・ポテチ(のり塩)
・のり
そんな感じでタイムアップ。
次はBの番だ。
しかし、こいつが最後ってのは間違っていると思う。
絶対にコイツが一番酔っている。
何を入れるか分からんぞ。
そして2分、全員やるだけのことはやった。
人事を尽くして天命を待て!(←本当か?)
あと3分煮こもう!
・
・
・
・
よし、食うぞ!
愛の手作りチョコ鍋(闇バージョン)
感想。
意外と食えたと思う。
でも、記憶がいい加減なので分からない。
ただ、食べて40分後。
全員腹の具合が悪くなり、帰ることになった。
結論。
もうやらん。
普通に市販のチョコが食いたい。
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